比較的、自然災害の少ないイメージのある山形県。
私も含め、山形への移住者は「山形って災害が少なくて安心だよね」という言葉を口にすることが多いように思います。
しかし、過去には、直下型の大きな地震や雪害などに見舞われていますし、昨年夏の豪雨は記憶に新しいですよね。
いつ発生するかわからない災害。
備えがあって、困ることはありません。


今回は、山形市で日用雑貨や防災用品などを取扱う有限会社西谷さんにお邪魔し、
これまで販売した防災ボックスについての想いや、仕事への向き合い方など、
9代目防災士・消防設備士の西谷友里さんにお話をうかがってまいりました。

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「ENJOY BOUSAI」を掲げる社屋。


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創業1748年の老舗、有限会社西谷の9代目 西谷友里さん。


有限会社西谷さんは、2019年8月にY-bizに初来所。
翌年3月11日に、子育て世代の災害時の悩みや不安を少しでも和らげたいとの想いから生まれた「断水時に便利なアイテムが入っている。でも、ちょっと足りない防災ボックス」の発売を皮切りに、「ちゃっかり補充サービス」、「よりそう防災ボックス(食物アレルギー対応版)」、「こころ咲くBOUSAI BOX」を提供してこられ、
Y-bizでは商品コンセプトの整理や情報発信のサポートをさせていただきました。


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甘い非常食だけを集めた「こころ咲くBOUSAI BOX」。


さらに今年4月に発表された内閣官房 国土強靭化 民間の取組事例集に、
防災ボックスが選出されたり、9月1日(防災の日)には「企業で防災ボックスプラン」を山形県全域から宮城県仙台地域限定でサービスを開始されています。
同社の防災士・消防設備士の西谷友里さんは、大学や小学校、地域のコミュニティセンターなどで防災講座を行われたり、と日々奔走されているとのこと。

その間、沢山のメディアで取り上げられ、ご活躍ぶりを拝見する機会が多くありました。
また、防災の仕事以外にも、テレビ局のディレクターを務めた友里さんのご経験を活かし、
HP制作や写真・動画撮影などのコンテンツ制作業務も行っておられます。

プライベートでは、2歳、5歳、9歳のお子さんがいらっしゃり、とにかくお忙しいのでは、と伺うと、「非常食を日常のご飯に取り入れていて、手抜きしています。」と友里さん。

「人は初めて食べるものにはストレスを感じるのだそうです。東日本大震災の時には、子どもやお年寄りが初めての食事に戸惑い、不安を募らせることもあったと聞いています。
そこで忙しいママには、普段から非常食を便利に使って頂くことをおすすめしています。
普段から非常食を食べなれた味にしておくことで、万が一の時でも非常食をいつもの味に感じることができて、ホッとする気持ちにつながるのだと思います。」とのこと。


非常食なんだから、非常時以外に食べたらもったいない、と思っていた私ですが、
家に帰って、早速非常食を取り出してみようと思ったのでした。


なお、非常食がもっと身近になるアレンジレシピも西谷さんのInstagramで公開されていますので、
こちらを参考にしながら、ぜひ非常食の普段使いを実践してみてくださいね。

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(ここまでの写真提供すべて:有限会社西谷さん)


まだ詳細はお伝えできませんが、有限会社西谷さんでは、来年の3月11日にも新たな防災ボックスを販売予定だそう。
これまで、SNSを通じ、遠く離れた被災者のリアルな声に耳を傾け、
本当に必要なものを見落とさず、防災ボックスに取り入れられていますから、
次の防災ボックスの内容も気になるところです。


最後に、Y-bizでの相談の時間について伺ってみました。
友里さんは「Y-bizさんに相談する度に、ホッとしていました。
迷っている時でも客観的な意見をたくさん頂けましたし、自分の想いを周りの皆様にきちんと伝える方法を教えてくださいました」と語ってくれました。


皆さんは、防災グッズを物置の奥に眠らせていませんか?
家族で過ごす時間も増える年末年始。
自分を守るため、大切な人を守るため、「自分は大丈夫」という思いは捨て、家族で防災について話あったり、防災グッズを見直してみたりしてはいかがでしょうか。


有限会社西谷
山形市本町2丁目4-25
023-622-5677